「顎関節症」という言葉を耳にすることがあると思います。
口の開閉ができにくくなったり、口の開閉時に顎関節周辺に痛みが起こる症状を総称した病名です。
原因としていろいろなことが考えられますが、一番多いのが顎関節周辺の筋肉に問題がある場合です。
その原因として最近注目されているのが就寝時の「歯軋り」「歯のくいしばり」です。
朝起きたときに口が開かなかったりあごが痛かったりする場合、これが考えられます。
こういうときには「スプリント」という透明な入れ歯を入れると効果があります(健康保険で作れます)。
顎を休ませてやることが大切なわけですね。
昔一時期、「歯並びが悪いと顎関節症になる」と言われたことがありました。
また、逆に「矯正したから顎関節症になった」と言われたこともありました。
現在では、諸研究によりどちらの説も否定されています。
現代人はほとんどの人が、程度の問題はありなすが、歯並びに問題があります。いわゆる「正常歯列」といわれるようなきれいな歯列を持っている人はほとんどいません。「歯並びが悪いと顎関節症になる」なら、ほとんどの人が顎関節症になっていなければなりません。
また、歯並びのきれいな人のなかにもにも顎関節症の症状を持っている人も結構います。
「歯並び」と「顎関節症」には直接の関連性はないということです。