当院では「T21」という新しい透明ブラケットを使用した矯正装置を導入しています。
この装置は痛いことが大変嫌いな「痛がり」の矯正歯科医が開発したもので、従来の装置より痛みを大幅に軽減することができるようになりました。
その一番のポイントは従来の装置では歯を細い針金で強く縛っていましたが「T21」ではキャップをブラケットにかぶせることによって歯を縛らなくてよくなったことです。
そのために、歯に強い力をかけなくてすむようになり、痛みが大幅に軽減されるようになったわけです。
と同時に、歯を結紮しないことにより、歯と矯正線の抵抗が少なくなったために、歯が移動しやすくなりました。
その結果、治療期間が短くなる、歯根吸収や歯肉退縮をおこしにくいなどのいろいろな長所が生まれてきました。
ただ、歯にあまり強い力が掛からないようにしようと、ブラケットと矯正線を一体化させる手段ととして専用のキャップをゆるく被せるという手法を取っています。
そのため、このキャップが外れやすいという欠点があります。
これは歯に過大な力がかかるのを防いでいるという長所ともいえるのですが、この点に関しては、これから改良が加えられるとお思います。